見過ごされやすい鼻づまり(鼻閉)の危険性

花粉症を始めとする「季節性の鼻炎」が、鼻水、くしゃみ、鼻づまり(鼻閉)といった典型的な鼻炎症状をきたすのに対し、通年性のアレルギー性鼻炎は、鼻閉を主症状とすることが多く、くしゃみや鼻水を伴わないことが少なくありません。鼻水やくしゃみは、薬剤治療に反応しやすく、また全身的な悪影響がほとんどありませんが、鼻閉はこれらとは対照的に、①薬の効果が少ない、②徐々に進行するため放置されやすい、そして③慢性化すると全身的な悪影響をもたらすなど、他の症状とは異なる特徴を有しています。

鼻閉は急に起こると、集中力や思考力を低下させ、睡眠を妨げるといった大きなストレスをもたらすことは、風邪や花粉症の際に実感された方が多くいらっしゃるでしょう。これが長期間継続すると、日常生活の質(QOL)が低下するばかりでなく、とくに発育途上の小児では、脳や身体の発育に対する悪影響、風邪をひきやすい、虫歯になりやすい、歯並びが不整になる、あごの骨が変形するなど、さまざまな問題が指摘されています。
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